場所:岡山県倉敷市矢部109
営業時間:24時間参拝可能
定休日:なし
料金:無料
交通アクセス1:JR 吉備線「吉備津駅」徒歩35分
交通アクセス2:JR 吉備線「備中高松駅」徒歩35分
HP:http://www.pref.okayama.jp/doboku/doken/monogatarinomichi/ura/ura_6.htm
次にやってきた場所は、「鯉喰神社」というちょっとスゴイ名前の神社です。 「惣爪塔跡」から比較的近い場所にあり、少し分かりにくい場所にあります。 最初は通り過ぎていましたが、後で気付いて戻ってきました。
「鯉喰神社」の祭神は、「吉備津神社」の祭神である「吉備津彦命」の臣下である「楽々森彦命(ささもりひこのみこと)」と「温羅」だそうです。 「温羅」というのは、かつてこの地方にいた鬼の事で、「吉備津彦命」によって退治されました。この事については、後ほど・・・。
「鯉喰神社」の現在の本殿は天保13年(1842年)に完成したものだそうです。 この神社が何故このような名前で、何故出来たのか。それは、桃太郎と関係があります。 桃太郎と言えば、吉備だんごを持って、犬・猿・雉をお供にして、鬼退治をしたことで有名ですが、元々桃太郎のモデルとなったのは「吉備津彦命」です。さらに、鬼のモデルとなったのは、この神社の祭神でもある「温羅」です。
昔、吉備の国に「温羅」という百済の王子が空を飛んでやって来た。足守川の西の方の山に城を築いた。「温羅」は恐ろしい姿をしており、身長は一丈四尺もあり、極めて狂暴であった。そして、航行する船を襲い、物を奪い、女性を略奪し、乗っていた人を釜ゆでにしていた。そこで、朝廷は「吉備津彦命」を派遣し、吉備の人々を救う事にした。「温羅」は現在の「鬼ノ城」、「吉備津彦命」は、吉備の中山に陣を構えた。戦いが始まると、矢合戦となったが、双方の矢が空中で噛み合い落ちてしまった。そのため、「吉備津彦命」は2本の矢を同時に発射したところ、1本が「温羅」の目にあたり、血が流れ、血吸川となった。そこで「温羅」は、雉となり空を飛んで逃げていったが、「吉備津彦命」は鷹となり追いかけた。それから、「温羅」は鯉となり血吸川へ逃げた。「吉備津彦命」は、今度は鵜になって追いかけ、とうとう「温羅」を捕まえて首をはねた。その首を串に刺してさらされたが、首だけの状態で何年も吠え続けた。そのため、犬に食わしたが、それでも吠え続けたため、「吉備津神社」にある御釜殿の下に埋めたが、13年間も唸り続けたようです。
このように伝わる「温羅」の伝説ですが、「吉備津彦命」が鵜になって、鯉となった「温羅」を捕まえた場所が、この「鯉喰神社」だとされています。とても小さな神社ですが、桃太郎の伝説が残る神社です。 入り口はこのような場所です。
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